茨城の御前山にて暮らす。

気が向いたら適当に書き散らかしています。

杖のお世話になるだべし。

さて、今週末の予定は新潟である。
 
新潟といえば「アイゼン」これ必須道具。
さらに「腰籠」と「背負い籠」に「ナガサ」だべし。
現場は45度から60度に切り立つ泥壁の谷が連なる、普通に登れないし滑ったら最後・・・・・・・・・
壁と残雪には結構な隙間が開く。
ここに落ちると最悪だね、谷底まで軽く10m。
7月ごろ来ると解るが残雪が融けた谷底って驚くほど深い。
およそ15mくらいは積もるんだろうね。
5月を過ぎると地熱で残雪が融け始める。
もちろん表からも融けるが中からも融ける。
その崖と残雪との間にに50cmほどの隙間が谷底まで続く。
落ちたら這い上がるのは不可能だべし、そこで腰籠が役に立つ。
こいつがストッパーの役目を果たす。
昔隙間にズボっと落ちて腰籠に助けられたっけ。
安い中華物の籠ゆえ潰れて分解したのが幸いした。
途中で引っ掛かり何とか這い上がってこれたんだわ。
相棒も気が付かなかったくらい一瞬で落ちた。
こいつがなかったら谷底まで落ちていたね。
刃物はナタだと重い、狩猟だと軽すぎ、ナガサは重さ的に丁度だべし。
ま、この時期山菜はもう終了だ。
フキノトウに始まり
コゴミ、アブラコゴミ、アカコゴミ、ゼンマイ、ウド、ツルニンジンタラノメ、ハリギリ、コシアブラトリアシショウマ、ヤマブキショウマ、ソバナ、ウルイ、ミヤマイラクサ、シドケ、アザミ、ゴマナ、ハンゴンソウ、ミズ、アオミズ、ワラビ、イケマ、ニヲサク、フキ、と続く。
今、盗れる物といへば7月まで残る残雪際の山菜、それかワラビかニヲサク。
山に上がればワラビかコシアブラが逝けるかどうか?
何年か前は6月中旬でもコシアブラが盗れたっけ。
それに味噌汁の具に最高の「ゴマナ」くらいか。
ゴマナは誰も見向きもしないんで盗り放題。
ハンゴンソウなんて奇特なやつよりもはるかに美味いのに。
いつも逝く新潟は国有林とあって最近は山荒れしちゃって獲物が少なくなった。
ゼンマイなんてアイゼン履いて半日頑張れば背負い籠ひとつ盗れたんだけど商売人が目を付けちゃったね。
鉛筆サイズのゼンマイが崖に湧く。
5mのカーボン棹に鎌とタモをセットして刈るかアイゼンで登ってトラバースしながら進む。
まさかここにこれだけのゼンマイがあるとは・・・・・・・
 
しかし、なんでもかんでも盗りまくるバカが多いんで困るのことよ。
次年を考えて盗らないと消滅すんだろ、斬っちまったら来年は盗れないぞ。
群〇から大挙して押し寄せるアホ共がコシアブラを片っ端から斬って倒して行くもんだから木が無くなっていくわな。
残ったのは一抱えもアル木だけどさすがにこいつは斬れないようす。
去年は逝かず終いだった。
一昨年は確か2回、ぶうごんを連れていったな。
スキー場で放牧させたっけね。
ぶうごんと言えばやんちゃ坊主でまだ残雪が残る沼でヌタ打ちやってデロデロになったり、60度のドロ壁を這い上がってきて滑って降ってきたり。
ぷるごん共々ちべたい沢で泳ぎまわったりと・・・・・・
温水と簡易シャワーセットが必須だった。
彼はパワーがあったね、山で留守番もきっちりと出来たし。
我が家に来たのが2006でそのとき国道まで逃げ出して大騒ぎしたわ。
2007~2009頃が一番やんちゃ坊主だったからね。
山歩きも頭がきれる。
道があれば先導、無ければ後方追走。
山肌は必ず山側を、人間の横を歩く。
決して谷側を歩かない、人間から離れない。
山を登ってこけた時も人間を利用して停まろうと画策するので必ず人間の上を歩く。
倒木も大きさを瞬間的に見抜き乗り越えることはしない。
急がば回れ」を実践していた。
非常に頭がきれたね。
スバルもこのくらい頭が・・・・・・・
って、スバル自体山を歩くのが嫌いだからしょうがねえか。
何たってお爺ちゃんだからね。
 
 
 
 
さて、さらに持って行くものといえば、杖だべし。
このごろは歩くにもしんどいので杖は必須道具だ。
そこで先週は茄子の藪に入りて杖になる木を盗ってきた。
杖と言えば「カマツカ」をおいて他に並ぶものはなし。
されど茄子にはカマツカはない、そこで「ゲンノウ」を探す。
ゲンノウ?
ゲンノウとはガマズミのことだべし。
硬くて弾力があり折れず耐久性もあるのでゲンノウの柄に使われる。
特に折れない特製があるので石材屋ご用達だべし。
でもあまり太くならないんだよね、オカメノキでもいいけど茄子にはこれもない。
これを探すのであった。
ま、目星は付けてあるんで手頃なのを盗る。
誰も盗る人などおらん、秋に真赤な実が成るので直ぐに解る。
ふぅ~~~む、これでえぇか。
太くて短いのと細めで長いのと2本盗ってきた。
盗ってきたらドライバ突っ込んで皮を剥ぐ。
皮はペリンペリンと手軽に剥ける。
ガマズミは皮がペロン!と剥けるので木肌は見ごたえ十分。
次にバリとゆうか突起を均す。
で、さきっちょに小鎌を付けるのであった。
 
ふむ、これでよかよか。