茨城の御前山にて暮らす。

気が向いたら適当に書き散らかしています。

鉋と鑿

何故このようなタイトルになったのか?

チェンソーのカッターは左右のカッターが対で1ユニットとなっていますね、何故この形なのか?

理想的な形は逆U字の半ループにしてチェンにつけて切削するのが簡単明快なはずです。
しかし、この形だとループの内側を磨ぎにくい、ループの外側だとさらに磨ぎにくい、カッターも大きくなるため切削抵抗が増える・・・・・
なので逆L字型でカッターを小さくして対照に配置した、と考えているんですが。

本来刃物は切削面側を磨いでいくもの(鉋など)、切削面の反対も使うもの(鑿など)があります。
チェンソーのカッターはカンナよりも鑿に近い特性をもっています、だからチゼル=鑿です。

さて、カッターには大きく分けるとチゼル(角)とセミチゼル(角丸)に分けられます。
刃を磨ぐのには通常丸棒ヤスリまたはグライディング・ディスクで磨ぎますね。
でも丸棒で磨いでも完全には磨げません、磨ぎ残しが出ます。
刃物の切削角は平坦~カマボコ型で逆R型の刃物はありません、しかし丸棒ヤスリで磨ぐと当然のことながら逆Rになっていきます・・・・・・ね!
カッターの縦刃は横に移動させながら磨いでいきますので正確に磨いでいけば直線になります、が横刃は逆Rの形になりますね?
刃物には切削角とゆうものが存在します、刃物の片側に切削角を付けるのが片刃、両方から同じ角度を付けるのが両刃です。
刃物は切削角がついている方が切削抵抗が出る為についていない方向に押して行きます、両刃はお互いに均等に切削抵抗が発生する為真直ぐに刃物が入って行きます。
刃物は切削した破片を引き剥がしていきます、なので平面またはカマボコでないと不都合なのです。
刃先が引き剥がす時に逆Rだと抵抗がかかります、チェンのスピードは秒速25m以上のスピードで進んでいますので抵抗は相当なものと考えられます。
じゃあ、その抵抗を下げることは?
無くす事は不可能ですが下げる事は可能です、つまり木屑をすんなり排出させれば良い事ですので。
ヤスリを丸からエッジの付いたヤスリで磨ぐ・・・・これが現在実験している中でベストかも!

横刃と縦刃の合わさる場所・・・・ここは90度で接合されています、つまり折れ曲がっている。
横刃って樹木を横切りする場合樹木の繊維を直角にすくいながら進んでいきます、このとき縦刃は横刃に
対して一瞬早く繊維を断ち切る役目を負っています。
縦刃が断ち切った繊維を横刃がすくいとる・・・・この時横と縦の接合部が以外な抵抗になるのでは?

エッジの付いたヤスリには変形六角が2種類とセーブ・エッジ社のグーフィと呼ばれるサイドエッジがオーバルな平板ヤスリがあります。
現在このグーフィを使ってセミチゼルを磨いでいますが・・・・
結論! 21BPって切れないので好きじゃなかったんですが考え方が変わりました。
誤解を招くようですがBPって針葉樹専用のチェンと考えていました、広葉樹にはLPかと。

右カッターを磨る場合
チェンソー本体を左に置いてバーを手前5度くらいにします、グーフィを30度ほど傾かせながらドライブリンクに向かって40度ほど下げながら摩り下ろします(逆磨ぎです)
この時グーフィのエッジが横と縦の角に来るように注意して磨ります、ドライブリンクを磨る事もありますがそうそう切れませんので見た目を重視しない限り大丈夫です。
これで磨っていくとトッププレートフィリングアングルが15度前後になります。
最重要なのは縦刃にフック(尖り)を造らない事!!
フックは横と縦のバランスを崩しますので。
左カッターを磨ぐ時は本体を正面にしてバーを手前に持ってくるかやや左に持ってくるか各自得意な角度で磨ってください、当たり前なことですが左右同じ形に磨ぐことですよ。
これで新品のチェンを磨ると8部山ほどになります。
以前はフック気味の方が掛かりがあるので良いのかと思っていましたが・・・・・・・
磨ぎ上がったカッターを見るとコーナーエッジを対象として綺麗な角度が付いているかと思います。
特に縦刃の磨り上がったところを見ると納得しちゃいますね。



続く・・・・